◇毛勝山行は消えてしまった
広報担当さんに心配してもらった山行は、会最強ペアが体調不良でメンバーから脱落し、道路も除雪が進まずに車道を約2時間半歩かなければならいことが分かり、取りやめ。
残った2人で代わりの山として考えたのが西穂高。岳沢から入って西穂山荘に抜け、余裕があれば焼岳も、なんて、標高差の少ない楽なプランで、出発も29日朝に変更。その西穂高も尻尾を巻いて早々に下山というなさけない結果に終わってるよ。
◇去年のGWの穂高はどこに
昼に着いた上高地は、横になって泳ぐこいのぼりに雪が吹きつけ、バスターミナルの周りには1〜2mの雪の山がいくつも。 車道から登山道に入ってほどなくデブリが現れ、岳沢小屋は宿泊棟を建てるはずの場所が27日の雪崩に埋まって、宿泊客がテントに泊まる羽目に。
岳沢小屋に人的被害はなかったものの、涸沢では小屋の外にいたヒュッテの支配人が雪崩で骨折する事故が26日に発生したとか。これが連休中だったらいくつのテントが埋まったことか。
30日の天狗沢では、硬いデブリを越えながらふわふわの新雪の部分も多くて、そこでは先行者がいるのに少しもステップが固まらずに歩きにくい。畳岩側には雪崩の破断面(落ちた雪と残った雪との境)がいくつか見えて、緊張した。気温が低くて落ちにくいとは思ったけれど。
たどり着いた天狗のコルでは強風に加えて硬いあられ状の雪が顔に当たって、痛かった。S君の温度計ではこの時の気温がマイナス14℃。今の季節に信じがたいが、寒かったことは確か。
天狗の頭に向かうルートは凍り付いて、当然のことながら鎖もだいぶ埋まっていた。氷雪の岩稜は予想のうちで、ロープに加えて2人ともダブルアックスの用意もあったけれど、この寒さでロープワークはしたくない、凍傷になってしまうんじゃないか、と思った。
これがGWの山? 去年は暑くて日焼けがひどかったのが、29,30日とも晴れ間なし。予報では晴だったのが、とんでもない。
29日は雪。30日は朝から曇りでどんどん雲が黒くなり、午前中もときどき雪が降っていた。そして上高地に下ったとたんに雷雨。
予報の大外れには困ったもんだが、この雨で不安定な雪がぜんぶ落ちて、安定した春山になればいいけれど、はたしてどうなるやら。
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