読売新聞 5月23日(水)配信 =============================================
金環日食を見るために富士山に入った男性2人が山頂で動けなくなり、22日に静岡県警山岳遭難救助隊に救助された問題は、オフシーズンの富士登山の危険性を改めて浮き彫りにした。
県富士土木事務所によると、日食に合わせて富士山に入った登山者は数十人に上るとみられる。
21日午前10時頃、日食を観察するため富士山に入った三重県四日市市のドイツ人男性(40)が動けなくなっていると、男性の妻から富士宮署に連絡があった。救助に向かった県警山岳遭難救助隊が翌22日早朝、山頂のテントにいたドイツ人男性と京都府京田辺市の男性(61)を発見、救助した。山頂には別の男性もいたが、救助を断ったという。(※投稿者注:ドイツ人男性は疲労等により、もう一人の男性は雪盲により行動不能となったとの報道がある。)
富士山の登山シーズンは7月からの2か月程度。オフシーズンは、5合目から上の登山道は原則通行禁止となる。
スキーやスノーボードをする人や、十分な装備がある人は、登山計画書(登山届)を最寄りの警察署に提出すれば、認められることがあるが、県警によると「ほとんどの人が登山届を出さない」といい、今回救助された2人も提出していなかった。
金環日食を前に、登山者が増えることを警戒した富士宮署と県富士土木事務所は、今月に入って登山道入り口の立ち入り防止フェンスを従来の90センチから180センチにしたほか、20日午後には同署員らが5合目で登山しないよう呼びかけた。
しかし、駐車場にあった車の数から、この時点で数十人が山頂へ向かっていたと推計できたという。
同土木事務所は18日から、富士宮口5合目までの県道の登山区間(富士市大淵―5合目)の夜間閉鎖を解除した。同署は「金環日食が終わるまで解除を延期してはどうか」と相談したが、同土木事務所は「雪崩の恐れがなくなり、問題なく通れるのに、通さない理由がない」と押し切ったという。
ある県警幹部は「20日未明に5合目を出発した人が多かったようなので、夜間閉鎖が続いていれば入山者を減らせたかも」と指摘する。
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