赤谷川、かなり危険でした。行ってびっくりです。
雪渓が多かったので、ルート図のコメントより難易度が上がってました。
さっきまで私がビレイしながら立っていた雪渓が、浅原さんが体を支える為に横から
ちょっとバイルを刺しただけで、轟音と共に崩れ落ちました。
かなりしっかりしてると思ったのに。巻き込まれてたら死んでただろうな・・。
70~80Mの裏越のセンの高巻きで、正規ルートが雪渓で通れなくて、脇の岩場から巻こう
としたら、かなり悪くて、荷物は重くて、ロープは短くて、ホールドは細かくて、ぬめってて、
支点は殆どなくて、その上雨も降り出して、岩場の中で、この先つめ上がったらどうなってる
かも分からなくて、もう夕方で、引き返すのも先に行くのもキビシくて、真面目に遭難しかかってました。
山深い所で登山道まで遠くて、岩場の中“この山から生きて帰りたい”って必死でした。
ずっと祈る様な気持ちでした。危険地帯を何とか通過して、小雨の降る中、増水したら
ヤバそうな河原でビバーグして、雪渓の側だったので夏なのに寒さに震えて。
次の日は核心部を2時間半近く大高巻きしました。踏み跡もないヤブを体力まかせで。
その先も雪渓がいっぱい残ってて、細いスノーブリッジを1人ずつ息を止めて渡りました。
浅原さんの今までの沢経験の中でも、かなりヤバイ方だって言ってました。
登山道=人の世界に戻れた時は、ホント嬉しかった。
山でこんな恐い思いをしたの、はじめてです。・・かなり勉強になりました。
【管理人 入江】